新潟市の2018年風しんの流行度合いは?予防接種の助成金はあるの?など予防対策まとめ
新潟市の風しん検査・予防接種の実施状況や助成
いま全国的に流行しているという風しん。
特に妊婦さんは風しんにかかると危険との事で、心配なとこ。
新潟市、新潟県ではどれだけ流行っているのか。そんな気になる風しんについて調べてみました。
そもそも風しんとは?
水疱瘡、麻疹(はしか)とともに、子供の頃には多くの人がかかると言われるけど、かかっていない人もいたり。三日はしか等とも呼ばれる風しんが流行っているなんてちょっと怖い。
大人になってからかかると何でも辛い(汗)。
麻疹(はしか)と風しんがごっちゃになってる人もたまにいるけど、別の病気ですね。
風しんの症状
厚生労働省に報告されている症状を挙げます。
まず、ほとんどの人に現れる症状が以下の2つです。
- 発疹:99%
- 発熱:90%
発疹は99%ですから、医者に行く前の段階で発疹が出たら、風しんを疑って、たとえ仕事中であろうと急いで医者に行った方が良さそうですね。
自分が感染源になっては大変です。
上記2つの症状に次いで、多くの人に現れる症状が以下です。
- リンパ節腫脹:61%
- 結膜充血:40%
発疹、発熱、リンパ節腫脹の全てが現れた人は55%だそう
そして、次に多い症状。
- 関節痛・関節炎:24%
- 咳:21%
- 鼻汁:16%
その他、割合は少ない物の、人によっては現れるのだそう。
- 頭痛
- 咽頭痛・咽頭炎
- 倦怠感
- 肝機能以上
- 血小板減少
- 血小板減少性紫斑病
- 腸炎・下痢
- 軟口蓋の出血斑・点状出血
- 筋肉痛
- 悪寒
- 嘔気・嘔吐
- 掻痒感
- 眼脂
- 白血球減少
- 肺炎
- 髄膜炎
- 溶血性貧血
特徴
感染者の70%くらいが、どこで感染したのか、感染減がはっきりしていないようです。そして、罹患者(りかんしゃ)で一番多いのが会社員なのだそう。
結局、「ここへ行かないようにすれば、どういう行動を取らなければ罹患しない」という指針はなく、気を付けようがないですね。
その他の特徴は以下。
- 成人がほとんど(96%)
- 男性が女性の4.4倍
- 特に30~40代の男性に多い(男性全体の63%)
- 女性の中では20~30代に多い(女性全体の59%)
一番かかると怖いのは妊婦さんです。
上記データを見た限り女性が少ないので、その辺は安心だ・・・とは、残念ながら言えそうにないんです。
20~30代という妊娠可能性が高い年齢の女性の罹患が多いこと。
そして、この世代の女性の旦那さんの年齢として可能性が高いのが、男性の中で罹患率が高い30~40代の方々なんですよね。
妊婦さんや妊娠する可能性がある女性はもちろん、その周りにいる男性も気を付けないとなりません。
ご家族が気を付ければ良いだけではなく、旦那さんが職場や取引先、電車の中など至るところで感染のリスクがあるので、同僚や上司・部下、ひいては世の中全体が気を付ける必要があるのです。
妊娠するご予定があるご家庭では、出来ることならご家族全員が予防接種を受けられれば理想ですね。
だから行政をあげてまで予防接種を推進しているのですね。
風しんが流行してるの?
では風しんが流行しているというけど、その実態はいかなるものなのでしょうか。
近年の流行傾向
まずは近年の風しん流行傾向をサッと。
- 平成6年以降の数年間は大流行なし
- それが、平成15~16年にかけて流行地域が増加
- 厚生労働省で緊急調査。一旦抑制
- 平成23年からは海外で感染して帰国後に発症するという「輸入例」が散見
- 平成30年の7月下旬頃から、関東地方を中心に患者が増加
なお、風しんは5年に一度流行する傾向がもともとあるのだそうです。
2018年12月現在の状況は
2018年の48週までの報告では、東京、千葉、神奈川を中心とした関東が圧倒的に多発。その他は関西都市部、福岡が多い。
今のところ報告がない県は青森と大分の2県のみとの事なので、残念ながら新潟県も発症していることに。
気になるのは、その発生件数です。
全国の2018年風しん発生件数
全都道府県の風しん罹患(りかん)人数です。多い順です。
都道府県 | 人数(人) |
---|---|
東京 | 834 |
神奈川 | 342 |
千葉 | 334 |
埼玉 | 166 |
福岡 | 112 |
愛知 | 110 |
大阪 | 105 |
茨城 | 52 |
兵庫 | 41 |
静岡 | 32 |
岡山 | 24 |
広島 | 23 |
三重 | 22 |
北海道、群馬、長野、石川 | 17 |
京都 | 16 |
山口 | 14 |
滋賀 | 11 |
新潟、富山、岐阜、沖縄 | 10 |
宮城 | 9 |
山形、福島、山梨、和歌山、熊本 | 8 |
栃木、福井、奈良、佐賀 | 7 |
香川 | 6 |
秋田、愛媛 | 5 |
徳島、宮崎、鹿児島 | 3 |
鳥取、 | 2 |
島根、高知、長崎 | 1 |
青森、大分 | 0 |
東京が圧倒的です。
新潟もかかった人はいるものの、かなり少ないです。新潟で流行しているとまでの認識はしなくて良いかもしれません。
風疹にかかりやすい人がいる?
実は風しんは、かかりやすい人・世代があるんです。
それは1962~1989年度生まれの方です。
下の表をご覧ください。
1961年度生まれ以前 | 幼少期にほとんどが感染 |
---|---|
1962~1989年度生まれ(28~56歳) | 予防接種を1回、または未接種 |
1990年度生まれ以降 | 予防接種原則2回 |
2018年はこの世代の人が多く感染していると言われてるのだそう。
国は2019年から、1962/4/2~1979/4/1生まれの男性を対象に、抗体検査・予防接種を3年間無料化することを決めました。
ちなみに麻疹(はしか)の予防接種状況は以下のようになっています。
1972/9/30生まれ以前 | 予防接種なし |
---|---|
1972/10/1~1990/4/1生まれ | 予防接種原則1回 |
1990/4/2生まれ以降 | 予防接種原則2回 |
新潟市の風しんの医療助成金
予防接種を2回受けると抗体が出来て予防できると言われてる風しん。
新潟市は風しんの予防対策に2種類の助成金が用意されてます。
- 風しん抗体検査
- 予防接種
風しん抗体検査
血液検査によって風しんの抗体を調べる検査です。
助成の対象者であれば無料です。
対象者
次のどれかに該当する人。
- 妊娠を希望する女性
- 妊娠を希望する女性の夫などの同居者(婚姻関係は問わない)
- 風しん抗体価のない、または低い妊婦の夫などの同居者(婚姻関係は問わない)
妊婦さんには、妊婦健康診査に風しん抗体検査が含まれています。
2の場合、妊娠を希望する女性が、
- 過去に抗体検査を受けたことがある
- 明らかに風しんの予防接種を受けたことがある
- 風しんの確定診断を受けたことがある
という場合は対象外となります。
そして、以下の場合も対象外。
- 過去に風しん抗体検査を受けたことがある
- 風しんの予防接種を受けたことがある(MR、MMRなど混合ワクチンを含む)
- 風しんの確定診断を受けたことがある
助成は、過去分(平成26~29年)も含めて1人1回かぎりとなっています。
持ち物
- 保険証
- 住所、氏名、生年月日がわかるもの
と記載がありますが、保険証には全て記載されていると思うのですが。どうなんでしょう。一応身分証もあれば無難ですね。
上記対象者の3の場合は、母子健康手帳の原本と妊婦の抗体価が記載されている物が必要です。例えば以下。
- 母子健康手帳や医療機関発行の抗体検査結果
- 新潟市風しん抗体検査事業申込票(兼)結果通知書
風しん予防接種助成
自己負担が発生しますが、市の助成があります。
対象者
新潟市に住民登録がある事が前提です。
そして、風しん抗体検査の結果、抗体がない・または低い(HI法で16倍以下、EIA法で8.0未満)で次の3つのいずれかに該当する方。
- 妊娠を希望する女性
- 妊娠を希望する女性の夫などの同居者(婚姻関係は問わない)
- 風しん抗体価がない・または低い妊婦さんの夫などの同居者(婚姻関係は問わない)
以下の方は対象外となります。
- 風しんの予防接種を受けたことがある(MRやMMRなどの混合ワクチンを含む)
- 風しんの確定診断を受けたことがある
- 妊娠中の女性
妊娠中は予防接種が出来ないそうです。妊娠を希望する女性がワクチンを受ける場合、以下の手順が必要とのこと。
- 約1ヵ月間避妊
- ワクチン接種
- その後約2ヵ月間妊娠を避ける
ワクチンを接種した後に2ヵ月インターバルを空けないとならないんですね。
助成は1人1回限りだそうです。平成25以降の予防接種助成を受けた方は対象外です。
抗体検査の結果は、実施場所や時期は問いません。市の抗体検査以外でも大丈夫。書類で基準値以下であることがわかればOK。
ワクチンの内容
麻疹・風しん混合ワクチン(MR)、または風しん単独ワクチンが対象です。
助成はどちらかのワクチンで1回限りとなります。
自己負担額
- 麻疹・風しん混合ワクチン(MR):3000円(税込)
- 風しん単独ワクチン:2000円(税込)
委託医療機関
「令和2年度 新潟市風しん抗体検査事業・予防接種助成事業委託医療機関名簿」に載っています。非常に多数あります。
利用方法と接種場所
「新潟市風しん予防接種事業」を受けたいと医療機関に申請し、対象者であることの確認をうけて接種を行った場合に助成が受けられます。
医療期間により、ワクチン2種類行っている所と、いずれか一方の所とあります。事前に確認を。
接種日や予約の要・不要などは医療機関で確認を。
持ち物
- 保険証など住所、氏名、生年月日を確認できるもの
- 風しん抗体価が記載されているもの
- 母子手帳(場合により)
まとめ
女性のみならず、その同居の夫も対象となるのが嬉しいですね。
妊娠・出産は人生の一大事ですから、出来ることはなるべく行いたい所です。
医院によっては、風しんが全国的に流行しているという事を告知し、ワクチン接種を勧めている所もあるようです。でも、新潟県の罹患者数は2018年の48週(12月初旬)までで10人です。これを果たして新潟市で流行していて危険と言うのは妥当なのか疑問です。もちろん、気を付けるべきですし、流行させないためになるべく多くの方がワクチンを打って集団免疫を持った状態にしておくべきだと思います。
持ち物に関しては、母子手帳も持って行った方が無難ですね。医療機関に確認するのも良いと思います。市のサイトでは曖昧な部分がありますし、市に確認したところで間違った案内をされることも多々ありますので(汗)。
ワクチンを受けた後の、妊娠時期にはくれぐれも注意しましょう。
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